おつかれさまです、若菜です。旦那と2人で会社辞めてスコットランドにいます。

結婚!退職!海外移住!を同時にしちゃったアラサー女子。旦那の大学院留学に便乗してイギリス(スコットランド)で奮闘している若菜さんの雑記ブログです。 日々の徒然/英語/イギリス/ヨーロッパ観光・旅行/絵本

ジム・ジャームッシュ監督のゾンビ映画『The Dead Don’t Die(ザ・デッド・ドント・ダイ)』観てきた(ネタバレあり)

旦那です。

 

先日、エディンバラ国際映画祭で、ジム・ジャームッシュ監督の最新作『The Dead Don’t Die(ザ・デッド・ドント・ダイ)』を鑑賞してきました。

 

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2019年のカンヌ国際映画祭オープニング作品として上映され話題になりましたよね。

 

平和なアメリカの田舎町センターヴィルに突如ゾンビの大群が出現!というホラー映画なのですが、

 

かなりゆるーいダーク・コメディでした。「金曜の夜に観る映画」としておすすめしたいです。

 

ぼくも金曜の夜に鑑賞してきましたので、内容と感想をざっくりとお伝えします。

 

鬼才ジム・ジャームッシュ監督とは

ジム・ジャームッシュ監督といえば、カンヌ国際映画祭のカメラドール(新人監督賞)を受賞した「ストレンジャー・ザン・パラダイス」や、みんな大好き「コーヒー&シガレッツ」などで有名ですよね。

 

ぼくは大学時代、友人から「コーヒー&シガレッツ」のDVDを借りて以来、監督の独特のユーモアとテンポのある映画のファンです。コーヒー飲みながらタバコを吸っている人たちのとりとめのない話を聞くだけの90分間なのですが、これがおもしろい。どこかぎこちないコミュニケーションにくすりと笑ってしまいます。

 

ジム・ジャームッシュ監督の作品には、心地よい間がありますね。

 

そんな監督の最新作は、ゆるーいゾンビ映画でした。

 

あらすじ

静かな田舎町センターヴィルの何かがおかしい。空に浮かぶ月はいつもより大きく低く、不自然なくらい日が沈まない。

そう、誰も予想していなかった奇妙で危険なことが始まろうとしている -「The Dead Don’t Die(ザ・デッド・ドント・ダイ)」- ゾンビの大群が墓から蘇り、住民たちをおびやかす。

生き残りをかけた街の住民たちとゾンビの戦いがはじまる。

 

キャストが豪華

さて、この映画、キャストがかなり豪華です。

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画像引用: Universal Pictures UK

 街の保安官を演じるのは、コーヒー&シガレッツにも出演しているビル・マーレイ(左)、スターウォーズ新三部作で悪役カイロ・レンを演じたアダム・ドライバー(右)、そして女性保安官にクロエ・セヴィニー。

 

 

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画像引用: Universal Pictures UK 

道着を身にまとい、日本刀でゾンビを次々と斬っていく謎のスコットランド人という役柄でティルダ・スウィントン。

 

スコットランドの映画館で鑑賞したので、彼女の役柄に対する「スコットランドいじり」には、会場が笑い包まれました。

 

彼女の英語のスコットランド訛りもバッチリ。

 

 

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画像引用: Universal Pictures UK

ゾンビ役にロックミュージシャンのイギーポップ。

 

使いどころ(笑) 

 

 

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画像引用: Universal Pictures UK

そしてセレーナ・ゴメス、オースティン・バトラー、ルカ・サバトが都会から旅行でやってきたヒップスターの若者たちを演じています。

 

 


 ↓↓以下、ラストのオチまでネタバレあり↓↓

メタあり皮肉ありのドライなコメディ

ゾンビ映画ではあるのですが、恐怖感はあまりなく、小さなユーモア、皮肉、メタ表現が各所にちりばめられた心地よいコメディでした。

 

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画像引用:'The Dead Don't Die' Has a Hilarious, Self-Aware Star Wars Easter Egg | Inverse

例えば、スターウォーズに悪役として出演しているアダム・ドライバー演じるピーターソン保安官がスターウォーズの宇宙船のキーホルダーを鍵につけていていじられたり。

 

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レイシストの農家が'Make America White Again (アメリカをもう一度白人の手に!)'というスローガンの書かれたベースボールキャップをかぶっていたり。これは、トランプ大統領の'Make America Great Again'への皮肉ですよね。

 

 

きわめつけは、メタ表現。

 

物語の終盤、パトカー内に閉じ込められ、大量のゾンビに囲まれたロバートソン保安官(ビル・マーレイ)とピーターソン保安官代理(アダム・ドライバー)。絶体絶命の状況にもかかわらずピーターソン保安官代理は、やけに落ち着き払っています。

 

そこでロバートソン保安官が「なんでそんなに落ち着いているんだ?」と聞くと、ピーターソンは「台本で読んだからね。ジムが前編の台本をくれたんだ。」と、まさかのメタ発言。

 

それに対しロバートソン(ビル・マーレイ)も「私は自分の出番の分しかもらってない!」とメタ発言に応じます。

 

もうその頃には、ゾンビ映画の恐怖は全くなく、ふたりのゆるい会話を楽しんでいるわけです。

 

台本にもないラスト

しかし、アダムが監督からもらった(という設定の)台本にもない、とんでもラストがやってきます。

 

墓場で大量のゾンビに囲まれた保安官のふたり。そして、もうひとり、謎のスコットランド人ティルダ・スウィントンも刀で次々とゾンビを斬りたおしていきます。

 

そこに突如UFOが現れ、ティルダは刀を地面にさし、UFOから降り注ぐ光の中へ。そして遠く空の彼方へ飛び去っていきます。

 

全く予想していなかったラストですが、このゆるーいゾンビ映画にふさわしい、ゆるーいラストで、個人的にはしっくりきています。

 

金曜の夜に、友人と映画館にいって、そのあと一杯ビールでもひっかけようか、という時にふさわしい映画だったかと思います。

 

日本では2020年春に公開予定とのこと。

 

作品情報
映画『ザ・デッド・ドント・ダイ(The Dead Don‘t Die)』(原題)
日本公開:2020年春 TOHOシネマズほか全国公開
出演:ビル・マーレイ、アダム・ドライバー、ティルダ・スウィントン、クロエ・セヴィニー、スティーヴ・ブシェミ、ダニー・ローバー、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、イギー・ポップ、セレーナ・ゴメス、トム・ウェイツ